■２０１８　第90回記念選抜高等学校野球大会　　第２回戦　対慶應義塾高等学校（神奈川）　４−３　勝利

昨夏の大会から，甲子園で応援することが楽しみである。これまでは悲願の一勝と願っていたのが，勝てるのではないかと期待を抱きながら応援できることである。全国大会のレベルは高い。でも特別な強豪校を除いては，何とか良い試合ができ，上手く行けば勝てる。我々の時代からは想像もしていなかった野球チームになってきている。

前半は息詰まる投手戦で，互いにあと一本のタイムリーが出ずなかなか点が入らない。後半になって動きだし一進一退の好ゲームで，ハラハラドキドキしながらも，高校野球の醍醐味を味わい，しかも逆転勝利すると云う感動を与えてくれた試合だった。

８時前に集まり出す。京都の車組は随分早く着いたそうである。

試合前，横断幕を張る野球部員達，ゆったりとした所に陣取った面々。

彦根から来た人達と合流。４時半（？）にバス４８台を連ねて甲子園へやってきたそうである。

全員が赤鬼魂と書かれた真っ赤なウインドブレーカーを着，アルプススタンドが真っ赤に染まる大応援団。。甲子園名物になりつつある。

第一試合で，９時プレイボールに先立ち，西宮の可愛い少年の始球式があった。礼儀正しく，山なりの投球であったが，しっかりノーバウンドでストライクに近い投球であった。小柄だったので，小学１，２年生かと思っていたが，解説で４年生とのことだった。

以下，各回の様子を写真と共に紹介する　

　　●１回表　彦根東の攻撃

１番　宇野選手　空振り三振
２番　今井選手　一度もバットを振ることなく三球三振

慶応のエース生井投手のピッチングに押され気味。少し元気が無い。

３番　朝日選手　夏の甲子園経験者　三遊間を破るレフト前ヒット
４番　野嵜選手　ピッチャーの足下を抜くセンター前へヒット　ランナー１，２塁
５番　山岡選手のバッターボックスのとき，２塁朝日選手が３塁を伺うがキャッチャーからの送球で２，３塁間で挟殺。３アウト

逸る心があるのか，やや浮き足だった感じを与える　　　

　　●１回裏　慶応の攻撃

彦根東のエース増居投手の投球フォーム

１番　宮尾選手　　７球粘った末にフォアボールを選ぶ 
２番　吉川選手　　確実に送りバントを成功させる１アウト２塁
３番　関　選手　　空振り三振　　２アウト
４番　下山選手　　一打先制の場面だったが，外角のスライダー引っかけファーストゴロ　３アウトチェンジ

共にチャンスを作るもピッチャーが抑える

　　●２回表　彦根東の攻撃

５番　山岡選手　　つまった打球はサードゴロ
６番　高内選手　　外角のストレートを打つもピッチャーゴロ
７番　川嶋選手　　一度もバットを振ることなく見逃し三振 　　３アウトチェンジ

　　●２回裏　慶応の攻撃

簡単に２アウトを取ったが，７番バッターに初ヒットを１，２塁間を抜けライト前へ。
盗塁阻止の球がワンバウンドになり，センターへ転がる間に，ランナーは３塁まで進む。
８番バッターは外角ストレートに強振するも，空振り三振。増居投手に軍配が上がる。　３アウトチェンジ。

何とか抑えてくれたが，ハラハラドキドキ・・・

　　●３回表　彦根東の攻撃

８番　増居投手　　サードゴロ
９番　永井選手　　生井のストレートを引っかけショートゴロ
１番　宇野選手　　ショートゴロ 　　３アウトチェンジ

　　●３回裏　慶応の攻撃

下位打者を三者凡退に抑える

　　●４回表　彦根東の攻撃

攻撃の時は立って声援を送る

２番　今井選手　　センターへヒット
３番　.朝日選手　　内角の真っ直ぐを打つもショートライナー

チアガール，ブラスバンドの熱心な応援

４番　野嵜選手　　高めのストレートを打つもファーストフライ
５番　山岡選手　　外角低めのチェンジアップを打つもセカンドライナー 　３アウトチェンジ

　　●４回裏　慶応の攻撃

慶応の応援団。こちらに負けじと立派な応援。「陸の王者慶応」がこだまする

１アウト後，フォアボールで出塁を許すも，次の打者を５−４−３のダブルプレーで　３アウト

　　●５回表　彦根東の攻撃

６番　高内選手　　高めの球を上手く三遊間を抜きレフト前へヒット  
７番　川嶋選手　　バントするも生井(投)の送球が逸れ，一塁手の足が離れる　１，２塁
８番　.増居投手　　３塁線へ絶妙のバンドをするが惜しくもファール。その後スリーバント失敗
　　　　　　　　　　　　２塁走者高内選手も塁を飛び出しておりダブルプレー　　ここでも逸る心であせり
９番　永井選手　　サードゴロ 　　３アウトチェンジ

　　●５回裏　慶応の攻撃

先頭打者がライト前へヒット。ライトがファンブルする間に２塁まで進む。次の打者が確実にバンドで送り，１アウト３塁のピンチ
８番バッターは打ち気満々の空振り三振。増居投手のナイスピッチング
９番バッターもファールで粘るが，最後は外角ストレートに空振り三振　３アウトチェンジ　　ピンチを脱する

前半５回はお互いに得点圏にまでランナーを進めるも後続が倒れる

　　●６回表　彦根東の攻撃

１番　宇野選手　　高めのストレートを打つもライトフライ  
２番　今井選手　　サードへの内野安打
３番　朝日選手　　当たり損ないのゴロ，キャッチャー必死に送球するも打者の足が速い。内野安打 １，２塁
４番　野嵜選手　　一塁ゴロを一塁手がファンブルし，出塁する １アウト満塁の絶好のチャンスが訪れる

慶応，守備タイム。伝令がバッテリーと内野手に作戦を

５番　山岡選手　　セカンドゴロでダブルプレーを狙うも一塁はセーフ。その間に待望の１点をあげる
　　　　　　　　　　　３塁ランナー今井選手がホームインの瞬間。１−０均衡敗れる　２アウトだが１．３塁

６番　高内選手　　バッターボックスのとき，１塁走者が牽制球に刺される　３アウトチェンジ

　　●６回裏　慶応の攻撃

先取点を取った後の守りが大切と思っているのに，先頭打者をフォアボールで出塁させる。
確実にバンドで送り，一打同点の場面を作られる
しかし，後続２者が倒れ，無得点。増居投手が踏ん張る

　　●７回表　彦根東の攻撃

６番　高内選手　　良くバットが振れており，レフトへのクリーンヒットで出塁
７番　川嶋選手　　送りバント失敗
８番　増居投手　　難なく送りバントを決める ２アウトながらランナー２塁の得点チャンスを作る
９番　永井選手　　ショートへの内野安打 ランナー１，３塁の絶好のチャンス
１番　宇野選手　　フルカウントから内角のストレートに空振り三振！決定機を逃す ３アウトチェンジ

追加点のチャンスだったのだが・・・

　　●７回裏　慶応の攻撃

また先頭打者をフォアボールで出塁させる。続くバッターにも１，２塁間を破られる
ピンチなのでコーナーを丁寧に付いているが外れ，フォアボールでノーアウト満塁の最大ピンチを迎える

ベンチから伝令が飛びだし，守備タイム。

増居投手がしっかり抑えて三振を取っていた８番バッターにレフト前に落とされ，２者生還し　１−２と逆転される
ノーアウト　１，３塁のピンチが続くが，増居投手が踏ん張り，先ず三振を取り，１アウト。
続くバッターを内野ゴロで，注文通り　４−６−３のダブルプレイが成立　３アウトチェンジ　ピンチを脱する

　　●８回表　彦根東の攻撃

２番　今井選手　　ショートゴロ
３番　朝日選手　　強振した打球は右中間を破りフェンスに届くスリーベース  
４番　野嵜選手　　期待されたが外角のストレートを打つもピッチャーゴロ
５番　山岡選手　　ストレートのフォアボールを選ぶ １，３塁の絶好のチャンス　悪くても同点にと応援に熱が入る

６番　高内選手　　やや甘く入ってきたストレートをレフトスタンドへの逆転３ランホームラン！ ４−２と突き放す
　　　　　　　　　　　４番を打っていたが打撃不振で６番になっていた強打者。キャッチャーのサインに首を振った生井投手の
　　　　　　　　　　　投球を読み取り，一番得意な球が来ると読んだそうである。それが見事的中。

打った瞬間は，入るとは判らず１塁へ懸命に走る様子
得点が入るかとホームベースにカメラの照準を合わせていたので，ホームランの瞬間が撮れた。

ホームランの瞬間，応援席は割れんばかりの歓喜の渦。ホームベースを狙っていたカメラに応援者のメガホンなどで遮られる
何とかホームインしたところは撮れた

７番　川嶋選手　　ショートゴロ ３アウトチェンジ

　　●８回裏　慶応の攻撃

またも，先頭打者に粘られフォアボールで出塁を許す。２アウトまで漕ぎつけたが，レフト線への２ベースヒットを打たれる。
レフトもセンターよりの守備だったため，捕球が遅れ，その間に１塁ランナーが生還する。　４−３　と１点差に。
次の打者には，増居投手のストレートが効き，見逃しの三振でくい止める。

　　●９回表　彦根東の攻撃

８番　増居投手　　内角の変化球を打つもライトフライ 
９番　永井選手　　センターへのヒットで出塁
１番　宇野選手　　送りバントを決め得点圏にランナーを進める
２番　今井選手　　外角のチェンジアップを打つもセンターフライ 　３アウトチェンジ

　　●９回裏　慶応の攻撃

最終回は慎重に三者凡退で切り抜け，ゲームセット　　４−３で辛くも勝利する

勝利の瞬間

初勝利を讃え，校歌が球場に鳴り響く

センターポールには校旗が掲揚される。

　

手に汗握る一進一退の好ゲームで高校野球の醍醐味を満喫させてくれた

今回も実況中継に近い内容になったが，残念ながら甲子園へ出向くことができなかった仲間に贈る。

　

【第三回戦に向けて】

相手は因縁の花巻東高校である。２０１３年の夏の甲子園で対戦し，５−９で負けている。その雪辱を是非果たして欲しい。

また，今回のピッチャーの田中投手は左腕で変幻自在の投球を対東邦高校戦で見せ，８三振を奪っている。菊池雄星（西武），大谷翔平（エンゼルス）と速球派投手を輩出してきているが，今回は技巧派である。何とか打ち崩したものである。ガンバレ，打撃陣。

増居投手にはもう一頑張りして欲しい。持ち味かも知れないが，トップバッターに四球を与えるのは止めて欲しい。

　

写真及び記録：（ＰＥＮＴＡＸ　Ｋ１０Ｄ　レンズ　SMC　DA　18-270mm　にて撮影，西村）