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◆岩船寺・石仏の道(2014年) 京都府木津川市加茂町
●岩船寺
岩船寺の創立は,天平元年(729),聖武天皇が出雲国不老山大社に行幸の時,霊夢があり,大和国鳴川の善根寺に籠居していた僧行基に命じて阿弥陀堂を建立したのに始まる。
弘仁4年(813)に堂伽藍が整備され,寺号も岩船寺となる。
最盛期には東西十六町の広大な境内に39の坊舎を有したが,承久の乱(1221)の兵火により,堂塔の大半を焼失。再建後も再び兵火で失い,江戸時代寛永の頃(1624〜1643)には本堂,塔,坊舎,鎮守社など十宇ほどになる。荒廃ぶりを嘆いた文了律師が必死で勧進を行い,さらに徳川家康・秀忠らの寄進により本堂,仏像などの修復をする。
現在,岩船寺には多くの文化的遺産を蔵し,静寂な境内には四季を通じて多くの花が咲き誇る。あじさい寺とも称される。
門前にある石の石風呂(修行僧が身を清めた いわふね) これに因んで,岩船寺と云われている。
静寂な山門
平成12〜15年に大修理で朱の塗り替えが行われたので鮮やか
石室不動明王立像
五輪塔
●石仏の道
当尾(とうの)の石仏の道が岩船寺から浄瑠璃寺まで続いている(約40〜50分) 岩船寺周辺のみ散策。
一願不動(不動明王立像) ただ一つだけ一心にお願いすれば叶えてくださる。
わらい仏(岩船阿弥陀三尊磨崖仏) 当尾の代表的な石仏の一つ。
この笑顔を再現することは現代の彫刻師でもできないと云われている
ミロクの辻(弥勒仏線彫磨崖仏) 笠置寺本尊の弥勒磨崖仏をかなり忠実に模写したもの
浄瑠璃寺まで歩けば,こうした石仏が10数カ所ある。
(2014.11.18 西村 PENTAX K10D にて撮影)