■季節,話題の写真 157
◆修学院離宮の紅葉(2016年)
京都の名所巡りを繰り返しているが,今回初めて修学院離宮を訪れた。これまで何度か挑戦したことがあったが,なかなか当たらず,今回たまたまネットで1カ月ほど前に調べたら,11/8 13時30分に空きが2人あり,女房と一緒に申し込んだら承認され訪問することができた。ご存じの方もあるが,参観の拡充の狙いで今年8月10日から,当日受付も開始されている。(仙洞御所,桂離宮も同様)
修学院離宮の解説
桂離宮に遅れること30余年,明暦元年から2年(1655−56年)に掛けて,後水尾天皇によって造営,万治2年(1659年)頃に完成した山荘。比叡山の麓,東山連峰の山裾に作られ,上・中・下の三つの離宮(御茶屋)からなる。背後の山,借景となる山林,それに三つの離宮を連絡する松並木の道,両側に広がる田畑とで構成。総面積54万5千uを超える雄大な離宮である。
上図は案内図で,砂利道や石段などあり,約1.3Kmのコースを1時間20分ほどで廻る。参加者は1回約50人で,4回/日行われている。関西だけでなく,関東など全国から参観者がある。年輩者が多い。
この日は小雨とあって,参観には残念な天候だったが,霧雨に遠くが霞み,また格別な風情があった。
参観者入り口を入ったところの景色。既に色づいた紅葉が目に飛び込む。
離宮内は砂利が敷かれたところが殆どで,きれいに清掃されている。
ガイド役を先頭に,小雨に傘を差して,寿月館から巡る。
「寿月館」の扁額は,後水尾天皇の宸筆。
背丈ほどに抑えられた松並木の中を歩く(離宮と離宮を繋ぐ道)。周囲には田畑が広がる。
中離宮の中門
樂只軒(らくしけん):光子内親王のための最初の建物。(修学院離宮では古い方に属する)
客殿の霞棚:互い違いに配置された5枚の棚板が霞がたなびいているようにみえることから命名。桂離宮の桂棚,醍醐寺の醍醐棚と共に,天下の三大名棚として有名。参観者からは前の柱が邪魔もの。(パンフレットの写真を下図に示す)
祇園祭山鉾の杉戸絵(放下鉾と岩戸山)
風景を撮ったとき,望遠レンズを廻した瞬間と重なり,模様になった。
紅葉が進んでいる木々もあった。
再び,松並木を戻り,上離宮へ。上離宮の御幸門の横の入り口から中へ入る。(小雨も少し止みかける)
石段を上がり,隣雲亭へ向かう途中の見晴らし。浴龍池(よくりゅうち)を望む。(晴れた日は下図のような絶景)
少し靄が掛かって格別な風情を醸し出している。(隣雲亭からの眺め)
遠景の左には京都市街が遠望できるのだが,この日は全く見えなかった。
千歳橋:茶室窮邃亭のある中島と万松塢(ばんしょうう)と呼ぶ中島を繋いで架けられた
晴れた日の千歳橋
窮邃亭の窓
右は浴龍池の御舟遊びの場で御舟宿
(2016.11.08 西村 PENTAX K10D レンズ SMC DA 18-270mm にて撮影)