■“友のお父上” 加藤(旧宮川) 吉治郎 2023.12.02
100歳のご長寿を得られた友人のお父上は、今わの際に天井を見ながら指を差し「○○よし」「△△よし」「□□よし」という言葉を発してしばらく瞑目され、事切れられたと言う。
私はこんな見事な往生の様子を今まで一度も聞いた事がない。
「よしよしよし」はおそらく長い独居暮らしの間、家を守り、自分を守り、家族に思いを馳せ、すべての平穏無事を確認してから夜毎の眠りに就かれた時の習慣であろう。
今からでも遅くない。100歳までの23年間、友のお父上に倣(なら)って前を向いて日々を送ろう。そして私がそんな臨終を迎えることが出来たら、出棺は拍手で送って欲しいものだと思う。
3年1組 加藤(旧姓宮川)吉治郎